最近『軽減税率』についてニュースや新聞のトップの話題になっています。消費者の立場で考えると、少しでも安く物を買いたいというのが望ましいところですが、会計処理をする私たちの立場で考えると、「処理が煩雑になるなぁ・・・」というのが本音ではないでしょうか。
ところで、その処理方法は「インボイス方式」でということが言われているようです。「インボイス(invoice)を直訳すると、「送り状」「仕切り状」という意味になるそうですが、今まで私がよく耳にしていたのは、貿易において荷物を送る際に貨物通関手続きを行うときに必要な書類ということでした。
財務省のホームページで調べてみると、「インボイス方式」とは、商品の流通過程で仕入先の発行する“インボイス”の提出が義務づけられている方式で、商品の価格、仕入先に支払われた税額などが明記されており、これによって控除額が確認され、その記載された税額のみを控除することができるということです。現在の日本の消費税では、インボイスを必要としない「請求書等保存方式(帳簿方式)」がとられています。
「インボイス方式」をとることで、複数税率をそれぞれの商品について税額が計算できるというわけです。以前、ヨーロッパ旅行に行って買い物をした時のレシートは、下部に税率によって金額が分けられていたように覚えています。
メリットとしては、脱税や二重課税の防止に効果があるといわれています。しかし、免税事業者はインボイスを発行できないので、免税事業者からの仕入について仕入税額控除ができないなど、まだまだ課題はありそうです。
軽減税率の導入に向けて、しっかりと課題をクリアにして平等で公平な消費税になり、会計処理についてもスムーズにできるように願いたいと思います。
担当:今田