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不適正会計?

2015 年 7 月 30 日 木曜日

連日メディアで話題となっている某大手企業の『不適切会計』ですが、その表現について会計に携わっている者としてはかなりの違和感があります。

元々は不適切な会計処理が行われていたが詳細が分からない という状態なので、とりあえず『不適切会計』という文言が使用されていたようですが、徐々に解明されてきた現状では経営陣は否定しているものの(とりあえず否定するでしょう)組織ぐるみで行われていた可能性が極めて高いことから、もはや『粉飾』と言ってもいいのではないでしょうか。
各メディアではいまだ『不適切会計』『不正会計』『利益水増し会計』なるフレーズが使用されていますが、どの時点で公に『粉飾』というフレーズになるのでしょうか。(このまま使用されない可能性もあります)

さて、フレーズはさておき、会計人としてはその手法を理解しておく必要があります。(不正に加担するためではありません)
今回何点かの不正方法がありますが、大きな要因の一つとして『工事進行基準での原価過少見積り』が挙げられています。
工事進行基準とは、完成引渡基準を大原則とする法人税法において、長期間に渡る工事については進捗率に応じてその事業年度の収益として計上する会計基準をいいます。
進捗率は原価比例法によって計算することになっており、当初の見積総原価に対する当期の実際発生原価の割合によって進捗率を計算します。
今回の内容は、この見積総原価を過少計上してました ということでした。
見積総原価を下げる⇒進捗率が上がる⇒当期の売上が実際よりも多めに計上されるという流れになります。

もう一つの大きな要因としては、製品の加工のための外部加工会社への引渡しの際売上として認識し、その時点で利幅を取っているということが挙げられています。
外部加工会社から製品が戻ってくる時は仕入として認識するようです。
この方法でいくと、とにかく製品を作って外部に回してしまえば売上が上がることになります。外部加工会社としては仕入がいくら増えても完成して出荷しなければ在庫となりますのでいくら受け入れても損益に影響がなく赤字になりません。(在庫維持管理コストはかかりそうですが)

大きな要因であると言われる上記2点を挙げさせていただきましたが、どちらもあくまで売上の先取りであり、実際の完成引渡しの時点にしわ寄せがいきます。そのしわ寄せを埋めるためにはさらに売上の先取りをして・・・というように、不正会計というのは一旦してしまうとなかなか抜け出せません。過去の不正の埋め合わせをした上で当期も適正に利益を上げるということは従来の2倍の努力をしなければいけなくなります。
何より不正会計の弊害は、数値を操作することによって本来の業績の測定が困難になるということです。

正しい数値を基に根本的な課題の解決に取り組むこと、原理原則に従うということが重要であるということを再認識できた出来事でした。

担当:山﨑

「読書の夏!?」

2015 年 7 月 27 日 月曜日

私は趣味と言えるような趣味は持っていませんが、読書は小学生の時から日課としています。
読書好きの両親に育てられた事もあり、幼少の頃から絵本の読み聞かせにはじまり、とにかく読書をするよう教えられてきました。
読書離れが叫ばれて随分経ちますが、やはり絶対に無くならない娯楽のひとつですね。
最近では芥川賞を受賞して話題になった芸人の書いた本が、飛ぶように売れているようです。
社会的に物議を醸した本や、映画化されるような本は、普段本を読まない方でも手に取る機会は多いのではないでしょうか。

私が読むジャンルは様々で、その時のマイブームによって傾向が変わります。
推理、エッセイ、歴史、純文学、大衆文学、ノンフィクション・・・
ビジネス書や仕事の本ももちろん読みますが、それは読書というより仕事ですね。

自分でも本は読む方だと思うのですが、やはり本当の読書家というのはすごいもので、知人にとにかく隙間時間は読書という方がいらっしゃいます。
その方の雑学知識にはいつも舌を巻きます。
接客業をされている方なので、幅広いお客様と色々なお話ができるという仕事のメリットもあるようです。

読書をする事がえらい事だとは思いませんが、やはり本を読むと普段では得られない知識や単純に楽しさが得られると思います。
1冊数百円の本を数時間読むだけで、自分の人生では体験できない事、知るはずもなかった事、または知りたかった事、色々な事を得るチャンスではないでしょうか。
ビジネスに特化した自己啓発的な本は読む、という方もぜひ小説を手に取ってみてはいかがですか?
私も読書家の知人から普段絶対に自分では手に取らないような本を薦められ、読んでみたら目から鱗だったという本もありました。
意外なところでそんな読書が仕事のヒントになっていく事もあると思います。

これから猛暑が続く季節です。
お休みの暑い日は、涼しい所でコーヒーでも飲みながら読書はいかがでしょうか。

担当:村山

「我が家の家計簿」

2015 年 6 月 12 日 金曜日

 私は結婚して13年間家計簿をつけ続けています。最初は収入とおおまかな支出をA4紙1枚の表にまとめただけのものでした。2007年から家計簿モニターを始めることとなり、以降8年半は手書きでかなり細かくつけています。
 当然収入は手取り額ではありません。「給料(賞与)-社会保険料(健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険)-税金(所得税・住民税)」、預貯金利子も「利子-利子税」にわけます。支出は細かい費目にわけていますが、食費は米・肉・魚・野菜・果物…とさらに細かくわけます。月初に前月の集計をして提出する、というのが毎月のサイクルです。
 一番大変な作業が年始です。支出の多い12月の集計に加え、1年間支払った消費税額を計算します。
 まず支出を「消費支出(通信費・住居費・教育費・医療費等・食費…)」と「非消費支出(私的保険料・税金・社会保険料)」にわけます。「非課税の消費支出(住宅ローンの土地代・ローン利子・社会保険適用の医療費・現金での交際費・金券・町会費・PTA会費…)」を算出し、「(消費支出計-非課税の消費支出)÷108×8」で消費税額をはじき出します。とても大変な作業ですが、サラリーマン家庭の1データとして役立てていただけるのなら、という思いで日々頑張っています。
 
 しかし、つけることに手いっぱい(自己満足)というのが現状です。毎年細かい年間集計をいただくのに、さらっと私一人が見るだけで役立てることはありませんでした。私が会計事務所で働きだして気付いたのが、情報を開示・共有して目標や計画を立てて見直していくことが大切だということでした。
 まずは15年先(教育費が落ち着く頃)までのライフプランを立ててみて、家族全員で“第一回家計見直し会議”を開くことから始めてみようと思っています。「家計簿は大切だよ。それが日本経済の根底だから」という知人の言葉を胸に、これからも家計簿をつけ続け、家計も日本経済も上向く(!?)ように頑張りたいと思います!
担当 川口


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