中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定を受けると、税制上の優遇措置や金融支援など一定の支援措置を受けることができます。今般この支援措置について改正され、新たな支援措置の創設や対象資産の拡犬が行われました。平成29年3月15日以降の申詰から、新様式で作成します。
◆一定の支援措置
中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定を受けることで得られる支援措置は、従前は次の通りでした。
・固定資産税の軽減措置・・・一定の要件に該当する経営力向上設備等を取得した場合、固定資産税を3年間1/2に軽減
・金融支援・・・融資・信用保証等
・補助金の優先採択
改正後は上記に加え、次の税制を適用することも可能になりました。
・中小企業経営強化税制・・・一定の経営力向上設備等のうち、生産性向上設備(A類類)又は収益力強化設備(B類型)の取得等をした場合、初年度100%償却又はー定の税額控除が受けられる。
◆対象資産の拡大
税制の優遇措置を適用できる設備等として、従来の機械装置だけでなく、器具備品や建物附属設備なども加わりました。ただし、新たに対象となった資産については税制改正大綱での表現と異なり、一定の制限が設けられています。たとえばA類型・円定資産税の軽減柑置を適用する場合は、B類型においても、器具備品や建物附属設備について※4や※5と同様の制限が設けられています。
◆手続きの基本的な流れ
①証明書類の取得:A類型・固定資産税の軽減措置の場合…工業会等の証明書、B類型の場合…経済産業大臣による投資計画の確認書
②経営力向上計画の認定申請:各事業分野の主務大臣へ申請
③対象資産の取得等:認定後、対象資産の取得等
上記①の証明書類として、A類型又は固定資産税の軽減措置の場合は、工業会等による証明言が必要です。この証明言は、申請してから発行までに1~2ヶ月程度かかります。
一方、B類型は経済産業大臣による投資計画の確認書が必要です。当該確認書を取得するためには、従前の生産性向上設備投資促進税制に係るB類型と同様、まず投資計画申請前に公認会計士又は税理士の確認を受けます。また、その後の経済産業局への投資計画の認定申請及び確認書受領までの期開として、数目~数ケ月程度かかります。
いずれの場合も、証明言類を取得しないと 「経営力向上計圃」の認定申詰が行えません。当該認定も一定の期開がかかります。手続き全体を通したスケジューリングに注意しましょう。