混同しやすい勘定科目に、未払金と未払費用があります。その違いについてまとめてみました。
まず、未払費用ついて。
「未払費用は、一定の契約に従い、継続して役務の提供を受ける場合、すでに提供された役務に対していまだその対価の支払が終らないものをいう。従って、このような役務に対する対価は、時間の経過に伴いすでに当期の費用として発生しているものであるから、これを当期の損益計算に計上するとともに貸借対照表の負債の部に計上しなければならない。また、未払費用は、かかる役務提供契約以外の契約等による未払金とは区別しなければならない。」と企業会計原則注解の注5に定義されています。
特徴は下記になります。
・既に提供を受けたサービスに対する支払がされていないもの(未払金と共通)
・継続して役務の提供を受けることが契約で締結されていること(未払費用特有のもの)
未払費用の具体例としては、
利息・給与・リース料・賃借料・保険料等の未払で支払期日が到来していないもの
などがあります。
一方、未払金は、 「未払金は、特定の契約等により既に確定している債務のうち、未だその支払いが終わらないものをいう。」 と企業会計原則注解15に定義されています。
特徴は下記になります。
・既に提供を受けたサービスに対する支払がされていないもの(未払費用と共通)
・契約で締結された役務の提供がすべて完了していること(未払金特有のもの)
未払金の具体例としては、
固定資産や消耗品等を後払いで購入したもの
などがあります。
未払費用と未払金の違いは、継続的な役務の提供(未払費用)、非継続的な役務の提供(未払金)となります。
以上、参考にしていただければ幸いです。
担当:太田