永年にわたって勤務している人の表彰に会社から現金を支給したいのですが…と相談されたことが
ありますが、この現金や商品券などを支給する場合には、その金額が給与として課税されてしまい
ます。
これに対して、記念品を贈呈したり、旅行に接待することは、下記の要件を全て満たしていれば、
給与として課税しなくてもよいのです。
① その人の勤続年数や地位などに照らして、社会一般的にみて相当な金額以内であること。
② 勤続年数がおおむね10年以上である人を対象としていること。
③ 同じ人を2回以上表彰する場合には、前に表彰したときからおおむね5年以上の間隔があい
ていること。
(国税庁 所基通36-15,36-21~22、平元直法6-1外)
社会一般的にみて相当な金額とは…勤続10年以上で10万円以内、勤続30年で30万円以内
といわれます。
★旅行の接待に代えて旅行券を支給される場合には、旅行券には有効期限がなく、換金性もあるの
で、現金を支給したことと同様とみなされますが、旅行券を支給してから1年以内に旅行を実施
し、その報告(氏名・旅行日・旅行先・旅行社への支払額等)を会社へ提出すれば、給与所得と
して課税されません。