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どんな業種が調査対象となりやすいか?

2012 年 9 月 1 日 土曜日

売上規模が大きいほど、1回の調査で発見される脱税額も相対的に大きいものですから、売上の大きな会社のほうが税務調査の対象になりやすいというのは避けられません。そこで、税務署は、売上規模に応じて安向階級」「中階級」「低階級」と3つに分け、高階級を重点的に調査します。
 しかし、売上高が少ないからといって、税務調査の対象から外されるとは限りません。法定調書や、税務署などが独自に集めた資料、あるいはタレ込みなどの情報によって、不正の疑いがあるということになると当然調査が入ります。
ただ、税務調査の一般的な状況からみると、売上高が小さく、しかも従業員が数人といったような会社で、期限内にきちんと申告し、顧問税理士がいるようなところには、あまり調査が入らないという傾向にあるようです。これに対して、売上高が大きいというだけで、3年から5年に1回、定期的に実地調査が行なわれている会社もあります。
 なお、次ページのような不正発見率の高い業種や、問題が多いとマークされる法人については、1、2年に1度ぐらいの割合で調査が行なわれることになります。

税務調査は何を調べるのか?~どの税目の調査かを確認する~

2012 年 9 月 1 日 土曜日

税務署は「法人課税部門」、「個人課税部門」、さらに「資産課税部門」の部門制をとっていますが、それら部門ごとに税務調査の調査範囲があります。
法人課税部門では、法人税・源泉所得税・消費税などの各税目、個人課税部門では、所得税・消費税、資産課税部門では相続税、贈与税、譲渡所得税などの各税目が調査範囲となりますので、それぞれの税金の目的に応じて、税務調査が行なわれることになります。つまり、調査官は、調査する税目の帳簿書類の検査権限が与えられています。
 たとえば、法人税では、帳簿書類その他の物件が調査されます。帳簿書類をはじめ、事業に関するいっさいの物件、具体的には、総勘定元帳、売上帳などの帳簿類や、決算関係の書類、領収書などの証愚書類、あるいは株主総会の議事録までに及びます。
消費税や源泉所得税、印紙税については、事業に関する帳簿書類と、業務に関する帳簿書類に限定されています。つまり、税目それぞれに帳簿調査が異なりますから、帳簿書類の提出が求められたら、どの税目の調査なのかを確認し、その調査に関するものを提出すればよいのです。

税務調査はいつ頃入るのか?

2012 年 9 月 1 日 土曜日

これまでは、税務調査は3年、5年に1度だったのですが、法人数に対して税務職員の数があまりに少ないことから、毎年の実調率(全法人に対する実地調査の件数の割合)が低下し、最近では6年、7年に1度といったところが、税務調査のサイクルになってきました。
 ただし、特に悪質な会社や脱税などの不正があった会社、前回の調査の内容が著しく悪かった会社には、非定期的あるいは継続的に税務調査が行なわれます。  
税務署としては、不審があると認められたり、脱税しているという情報がもたらされた会社、税務調査をすれば成果が上がりそうな会社に対しては頻繁に調査を行ないます。
 さらに最近では、税務署のコンピュータ・システムが充実してきたこともあり、次ページにあげたチェック項目に多く該当する会社が、調査対象として選定され、調査が入ります。たとえば、売上は伸びているのに所得の伸びがいまひとつだとか、支店・営業所が多いのに、それが売上に反映していないなど、該当項目が多くなると調査対象になるわけです。
 これら以外の会社は、定期的な調査にとどめるといったパターンになってきています。


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