日本の税制は、申告納税制で、納税者は自分で所得金額や納税額を計算して申告することになっていますから、その申告に問題がないのかどうかをチェックするために、税務調査が行なわれるわけです。問題がないとすると、申告がそのまま認められますが、誤りがあるというときには「更正」や「決定」ということになります。
更正というのは、税務署が職権で申告所得額や税額の修正をすることです。
決定というのは、申告書を提出する義務のある者が申告書を提出しなかった場合、調査によって課税価格税額を決めることです。
ところが、この更正や決定が、1 0年も20年も前までさかのぼって処分できるとすると、あまりに古いことを掘り返すことになり、申告に関連する帳簿書類などを紛失していたり、わからなくている事項がでてくる恐れもあります。
そのため、どこまでさかのぼるかの制限期間が「更正・決定の排除期間」として決められています。
いつまでさかのぼって税務調査させるか?
「税理士事務所・会計事務所に求められる真の役割」
税理士の依頼業務は、会計や税金の相談、申告書の作成、税務調査の対応が中心だと思われます。ですが今後の税理士は、以下の2つを重視すべきであると考えます。
財務会計から管理会計へ
財務会計とは、基準に基づく処理で、決算書の作成のためのもので、基づく決算書だけでは、企業業績を正確に把握することは困難になっています。一方、管理会計とは、商品・顧客・部門別などの管理で、企業の現状を正確に把握するための会計です。
今後、税理士が業績を正確に把握し、業績の向上をサポートすべき立場であると考えます。
これまでの税理士事務所は会計・財務処理などの過去の事実を記録する会計(過去会計という)を業務の中心としてきました。
過去会計から未来会計へ
今後は、経営者は経営戦略を勉強し、経営計画を作成・社内に浸透し、業績の予実績管理を行うことが社長力、企業力を向上させると考えます。これを未来会計と定義し、税理士事務所がすべきであると考えます。
この2つの会計サービスを税理士が提供することで業績向上に貢献するべきだと確信いたします。
- 金融機関に対して、税理士として自社の決算書の内容を適切に説明できない
- 自社の決算書を使って改善する方法がわからない
- 税理士に限らず税金以外の経営に役立つ情報がもっと欲しい